どうなる令和5年度の経済産業省予算
この時期になると次年度の予算が気になります。中小企業の支援メニューへどれだけ予算が割り当てられるかの指標になるからです。具体的にいうと補助金の規模やメニューがどう代わってくるのか気になるからです。
経済産業省の情報は公開されているもののどう読んでいいかわからないので、まとめてみました。今後変更のされたタイミングでまたブログを公開していく予定です。
※厚生労働省から助成金はでてくるのですが、現在進行中の「小規模事業者持続化補助金」「ものづくり補助金」「事業再構築補助金」「IT導入補助金」などの補助金は経済産業省予算なので対象を経済産業省予算にしました。
では早速、11月10日に公開されました令和5年度の補正予算経済産業省予算を見ていきます。
確認したのは、「経済産業省関係令和5年度補正予算案の概要」です。
令和5年度補正予算案の気になるポイント
経済産業省の令和5年の補正予算※案として、合計で4.5兆円となっています。(2023年11月10日)
※補正予算とは、令和5年度に建てた予算に不足が発生して積み増ししますという内容です。補正予算は11月から12月ぐらいの間に予算編成がされ、1月の国会で成立し3月か3月で執行されます。小規模事業者持続化補助金とかで、年度は令和4年なのに令和3年度補正といったタイトルがついていたりするのはこのためですね。
1. 物価高から国民生活を守る 【1.2 兆円】
ガソリン代の負担軽減措置が4月まで継続されることが書かれています。これは新聞にものっていたので既定路線ですね。また、クリーンエネルギー自動車の普及促進に向けた充電・充てんインフラ等導入補助金400億円とあるので、充電設備の設置事業者にとっては追い風になりそうです。
2.地方・中堅・中小企業を含めた持続的賃上げ、所得向上と地方の成長を実現する
「①中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」1000億円計上されているのですが、どうやって補助してくれるのかさっぱりわかりません。補助金の加点項目に賃上げに取り組む企業向けの加点があるので、そのことを含んでいるのかもしれません。
この中でも、③中小企業生産性革命推進事業【2,000 億円】が生産性向上、国内外の販路開拓とあるので持続化補助金とものづくり補助金などの予算と思われます。増額なのかどうかもわかりませんね。ここは昨年度から追加になったのかは自分で調べることになります。それにしても比較しにくい。
(2) 構造的賃上げに向けた三位一体の労働市場改革の推進の①リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業【97 億円】が載せられているので、リスキリングの補助金については今年もあるかもしれませんね。関西万博の補正予算は、946億円になっています。
個人的に気になるのは、⑥地方や分野別スタートアップの創出強化【17 億円】ですね。予算規模は少ないもののスタートアップ支援の拠点や事業に追加できるものがあれば面白い起業家が表れてくれそうです。
令和5年度の補正予算予算案のコロナ対策
過去の予算概要と比較をしたいところなのですが、同じフォーマットで令和4年度の補正予算案が見つかりませんでした。予算成立した段階でなくなるのかもしれませんがこれは私の推量です。一つ言えるのは、コロナは2カ所のみで評価され、債務整理などが重点課題となっており、コロナで厳しいと言える状況ではjなくなったことです。コロナの表記は「2.地方・中堅・中小企業を含めた持続的賃上げ、所得向上と地方の成長を実現する 」の(1)②「従来の事業再構築補助金は、経済構造の転換に挑戦する事業者、コロナ債務を抱える事業者等に支援先を重点化。」、④「日本政策金融公庫等による資金繰り支援」の資本制ローンへの組み換えの件だけです。今後も事業の再生に取り組む活動と資本性ローンへの組み換えは同時に求められることが増えそうです。