商品政策の進め方

マーチャンダイジング

「販売方針」と「商品政策」

店舗には、販売活動の基本的な考え方や方向性を示す「販売方針」があり、「販売方針」遂行するために「商品政策」が作られます。例えば、「地域に密着し新鮮な品揃えでお客様の毎日を支える店舗」などが販売方針ですね。店舗によっては、店長の写真などとともにこういった方針が壁に掲げられているのをみます。

そして、この「販売方針」を遂行するために「商品政策」が作られます。「商品政策」は、販売形態(販売方法)、グレード、商品群構成、品揃え、調理加工度、量目、陳列、価格などが決められていきます。

商品政策とカテゴリーマネジメント

商品政策も商品をグルーピングした「品群」で管理されます。部門は品群の集合なのですが店舗に品群の種類が違うので、部門=品群となっているケースもあります。カテゴリーマネジメントというのはこういった品群(=カテゴリー)で管理することからもそういわれるようになっています。

小売業は商品数が非常に多いので、部門に分けて管理することで数値管理や商品管理をすることで販売傾向や問題分析がしやすく、責任分担も明確になるからです。部門は、大分類といわれ、部門を統括するのが店長、各部門の責任者が部門チームで中分類や小分類に分け、サブチーフに割り当てられ管理します。

商品構成の決め方

さて、商品構成ですが、出店するエリアでの事前調査をした上で品揃えを設定します。ターゲットは周辺状況により変化してます。例えば、マンションが建設などでも変わります。家族の構成人数が多い場合と単身世帯とでは食べる量が全く違うので、お店の商品構成に大きく影響をします。

こちらはマーケティングでも有名なPEST分析などが使われますがe-STATなども使うケースがあるのかもしれませんが、調査会社からデータを買ったりしていますね。

 

コンビニエンスは、フランチャイジーに出展を巣進めるためにも商圏分析データを持っていそうです。

 

 

商品設定の基本

商品設定は、①幅と深さ、②グレード・量目・価格・販売形態で決めます。レイアウトと調整をしながら“幅”、“深さ”は決まります。さらに特徴をつけるために、構成する品目の売り方も商品政策が反映されます。

①幅と深さ

商品の幅と深さ

商品の幅と深さの図

右図で幅と深さを図解しました。横軸で商品の幅で豊富な品揃え、縦軸の品目を増やすと深さがありより専門性が高くなるのがわかります。

 

 

 

 

 

グレード・量目・価格・販売形態

グレードは生鮮でいう等級・鮮度・味・産地・製法などで量目(量)、売価などが決まります。品目の種類は産地などで拘ることで特徴がでてきます。兵庫県なら”たこ”に明石産などと入れるとブランド訴求ができます。兵庫県産なので産直で新鮮さもPRできるのがいいですね。販売形態は、対面販売、セルフサービスなどの売り方です。販売形態は、店舗出店時に決められて変更が加わることはあまりないです。ただ、セルフサービスのお店が対面販売になることはあまりないですが、対面販売をやめてセルフに移行するケースは人手不足や効率化などを背景に今後はあると思います。

幅と深さなどは頻繁に語られますが最初はイメージが付きにくいので上記の図を参考にしてください。この他にも、基本パターンがあり業態の特徴がでているので参考にしてください。商品の幅と深さは店舗の顔をつくる大事なポイントです。見直ししながらお客様のニーズに応えていきたいですね。(参考「一般社団法人全国スーパーマーケット協会「バイヤーを目指す人のための S検 バイヤー」)

商品の幅と深さの4つのパターン