中小企業・小規模事業者関係予算発表(中小企業庁)
中小企業庁のホームページで(令和6年度補正・令和7年度の当初予算案)についてのポイント解説が発表されていました。私も中小企業政策の確認の為に定期的に確認しています。以前は、「へぇ~」と眺めるだけだったのですが、ブログをはじめるようになってから中小企業診断士の仲間との見解などを聞きながらまとめています。
中小企業生産性革命推進事業は3,400億円(令和6年度の補正と令和7年度の予算の合算)、予算案では2,000億円でしたが、令和7年度の予算を組み込んで増えているように見えます。チラシだけ先行している「中小企業新事業進出補助金」、先日オーダーメイド型が発表
された「中小企業省力化投資補助金」などもこちらですね。小規模事業者持続化補助金は公募要領の暫定版が発表され、創業枠は創業型として別のサイトに分けられています。事業承継・M&A補助金なども予定されているのがわかります。(事業再構築補助金の名前は消えています。)
創業枠が無くなったように見えているようですが、創業型として残っているので、引き続き特定創業支援事業がついている創業塾などは引き続き人気の研修テーマとなりそうです。
印象的なポイント
100億円企業育成ファンド(30億円)
100億円企業育成ファンド(30億円)によるリスクマネーの供給は、スタートアップを応援しているのでどんな企業が選定されるかとても期待しています。大阪から選定されて欲しいとおもっています。
中小機構によるグリーントランスフォーメーション対応支援
窓口業務などが新たに設置されるのであれば行政での仕事が増えそうです。ここは中小企業診断士でも大手メーカー出身の方が得意な分野で、かつあまり人がいない分野なので羨ましい限りです。自信のある方は、副業などでも取り組めるかもしれません。
中小企業資金繰り支援事業
予算案では230億円だったのが、223億円と微妙に減っています。金利上昇時なので増えるのかとおもっていたのですが読み切れませんでした。
税制改正事項は延長と拡充
法人税軽減などにはなっていますが、そもそも企業収益は上昇傾向なので税収にはあまり影響ないので拡充されたといったところでしょうか、ここは項目が新たに説明が増えたのかよくわかりません。
ゼブラ企業創出・育成のためのエコシステム定着に向けた調査
ゼブラ企業の予算は残っています。調査フェーズとして残っていますが、国の予算で5億円は少額なので分析フェーズといったところのようです。ゼブラ企業は言葉としてなくなってしまうかもしれませんね。アメリカの大統領が変わりこうした社会性のあるリベラルなものは、より事業性が強くないと継続しにく環境になるでしょう。
2025年度の補助金活用方法について
概算要求どおりとはおもいますが予算は昨年ベースといった印象です。新たな補助金が増えたり増額されたりといったところはありません。昨年から補助金採択率は同じ水準で維持されると思います。また募集期間も短いので、準備は必要です。昨年ベースのフォーマットで下書きしておくのが有効です。アイデアが無い場合は採択事例などを眺めて使えそうな事業アイデアがないか探しておきましょう。
まずは支援機関での相談がお勧めです。ただし補助金ありきで相談しても支援機関では相手にされませんので、中長期でどういう事業にしていきたいかなどしっかりとしたビジョンはもっておきたいところです。
補助金は“情報戦”ではありますが、事業の方向性がしっかりしていれば、自ずと必要な制度が見えてきます。2025年度も焦らず、でも着実に準備していきましょう。
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